王道の節税商品として、小規模企業共済があります。

課税所得金額400万円の場合、所得税・住民税の年間節税額は、
掛金月額3万円で約11万円、掛金月額7万円で約24万円。

課税所得金額1,000万円の場合、所得税・住民税の年間節税額は、
掛金月額3万円で約15万円、掛金月額7万円で約36万円。

個人事業者は法人に比べ、節税策が限られています。

個人で節税は?と聞かれたら、青色申告特別控除、純損失の繰越控除などはもちろんですが、これら以外でしたら、この小規模企業共済を1つにあげます。

国の機関である中小機構が行っている、個人事業者や小規模企業役員のための積立てによる退職金制度です。

月々の掛金は1,000円~70,000円まで自分で設定でき、確定申告ではその掛金全額を所得から控除できるため、高い節税効果があります。

しかも積立額に少しプラスされた額を将来、一括や分割で受け取ることができます。

受取時に課税はされますが、例えば一括で受け取った場合、退職所得となりますので非常に有利な方法で税金の計算がされ、通常の事業所得の計算方法よりも、少ない金額の税金となります。

月々の掛金次第では税金が0ということもありえます。

さらに、積立てた額の範囲内ならその7割~9割を即金で借入れることもできます。

一言でいうと、国が行う非常にリスクが低い積立金制度で、貸付機能も有しており、節税をしながら退職金を積立てることができ、将来は少しプラスされた額を受取れるものです。

とても簡単に加入でき、実際に私も加入しています。

このように非常に優れた制度ではありますが、このようなことをお客様にお伝えする際は、特に以下の2つのことに気を付けています。

1. メリットと同時にデメリットの説明

2. 無理に勧めない

1番目ですが、どんなものでも必ずメリット・デメリットがあります。

小規模企業共済も、上記だけみるとすぐ加入したほうがいいように思えますが、デメリットもたくさんあります。

加入年齢・期間による元本割れリスク、受取時の課税リスク、掛金減額時のリスク、キャッシュアウトの先行リスク、現行の退職金課税制度の変更リスク、などなど。

何かを説明するときには一方だけではなく、そのデメリットも同時にお伝えするように心がけています。

さらに、メリット・デメリットは一般的なものですので、各個人の状況をよくお伺いし、慎重にシミュレーションする必要があります。

そのうえで、メリットの方が大きいなら加入を検討してもいいかもしれません。

2番目に、自分ではとてもいいと思ったものでも、それを無理に勧めたり押し付けたりしないよう心がけています。

みんなそれぞれ考え方が違いますので、自分はいいと思っても相手はそうでないことも多いです。人それぞれ状況も違います。

こういう制度があるなどお伝えすることは大切ですが、それを勧めたり、自分の考えを押し付けたりすると、本当は断りたいのに、遠慮や今後の関係性のために断れないという状況が発生するかもしれません。

お付き合いさせていただく方には、このような思いをして頂きたくないため、この辺りは特に気を付けていきたいものです。